早月小屋ってどんなところ?

登山口の馬場島750メートルから剱岳山頂2,999メートルまで、標高差2,200メートルを一気に駆け上がる北アルプス3大急登の一つ「早月尾根」に早月小屋はあります。

360度展望が開けている小屋周辺や丸山からは富山平野・日本海まで一望でき、良く晴れた日は富山平野の夜景や毛勝三山などの山々を非常に綺麗に見渡すことが出来ます。
(毛勝三山、赤谷山、小窓尾根、剱尾根、剱岳、御前山、室堂乗越、大日三山等)

早月小屋はどのくらいの歴史があるの?

剱岳の冬は厳しく早月尾根では例年遭難が発生しており、祖父 佐伯伝蔵は遭難事故を減らせないかと胸を痛めておりましたが、昭和44年の大量遭難事故をきっかけに、昭和46年 早月尾根上に山小屋を建設。「伝蔵小屋」として遭難防止に努めて参りました。

伝蔵小屋が建てられたことにより遭難事故も減り、祖父 伝蔵が他界後は「早月小屋」として(株)坂井組様の篤志により運営されました。

平成18年に父 佐伯謙一が三十年余に渡り務めた、富山県警山岳警備隊退官を機に(株)坂井組様のご厚情により再び小屋を受け継ぎ、現在も登山者の安全と遭難防止の役割を引き継いでおります。

早月尾根の魅力

馬場島から剱岳まで一直線に繋がる早月尾根は、花の百名山にも掲載されており、その種類の多さから、多くの登山者を魅了し続けています。
剱岳周辺で最も高山植物が豊富な地帯であり、樹林帯から森林限界まで様々な花や生き物の様子を見ることもでき、自然の変化を楽しめる場所としても知られています。 クロサンショウオやオコジョ、雷鳥などの貴重な生き物たちを温かく見守ってあげてください。